ドコモビジネス|NTTコム エンジニアリング

佐橋 茂樹

未来ワーキング

コムエンジ社員に加えて音楽家・大学院生の顔も
ジェネラリストが奏でる新しい働き方改革の旋律

佐橋 茂樹

英語と音楽、成長の糧を求めて<br>レール無き道へ

英語と音楽、成長の糧を求めて
レール無き道へ

子どものころのアイドルは、X JAPANのHIDEでした。楽器を弾く兄の影響もあり、音楽やギターに興味を持ち、音楽活動につながりました。学校の科目では英語に特に興味があり、もっと英語を勉強したいという思いから、大学は多くの留学生が在籍する国際政治経済学部に進学。飲食店でアルバイトをして、英語の勉強もしつつ、音楽活動に熱中していました。

「卒業イコール就職」というレールを進むことに疑問をもっていたこともあり、皆が就職活動をする中、半年ほど海外へ語学留学しました。帰国して大学を卒業するころ、良いバンドメンバーと出会い、プロを目指して音楽活動に本腰を入れることになります。とはいえ生活や活動の資金が必要になり、音楽活動の傍ら、最初に勤めたのが自動車部品メーカーの経理部門です。ここで通訳・翻訳と経理補助業務に従事します。2年ほど経ち、音楽活動が多忙になったため、比較的自由に勤務時間が調整できる損保系コールセンターに転職し、事故受付のリーダー業務を担当します。

それから3年半後、バンドが解散することになり、気持ちを切り替えるべく、コールセンターを辞め、英語力を磨くためにワーキングホリデーでオーストラリアに渡航します。オーストラリアでは、飲食店でのアルバイト経験を生かし、レストランで調理を担当していました。ワーキングホリデーのビザは、基本的に期限が1年間で、もう1年延長するには国が定める人手不足の産業に従事する必要があります。そのため、農業にも携わり、住み込みで毎朝4時に起床し、トマトやズッキーニを収穫する仕事を3カ月ほど続けました。おかげで、その2年間で英語のスキルはアップしたと思います。

帰国後は音楽活動を見据えつつ、海外経験を生かし、外資系IT企業でコールセンターのトレーナーとして働きました。1年ほど続けましたが、仕事が厳し過ぎて、ワークライフバランスが取れず、退職します。その後、英語力やコールセンターでの経験、ITナレッジを生かせる仕事を探していたところ、NTTコムエンジニアリング(以下、コムエンジ)が目に留まり、働くことになりました。担当はグローバルネットワークの保守を担当するフロント業務で、素晴らしい上司や仲間に恵まれ、「この会社でずっと働きたい」という思いが強くなり、2017年より正社員になりました。

幅広い任務を経験し、
開花したジェネラリストの才

正社員になってからも、引き続きグローバルシームレスフロントで国と国をつなぐ国際海底ケーブル、グローバルVPNサービスの保守業務に従事しました。故障が起きた際には、海外キャリアに連絡し、お客さまと英語でやりとりします。2020年からは複数のフロント業務を兼務するようになり、さらに、東京オリンピック・パラリンピックのバックボーンリードのメンバーにも抜擢されました。

バックボーンリードは、文字通り大会で利用するネットワークの最重要箇所となるバックボーンを保守する業務です。どんな些細な故障も許されないため、冗長系でも故障が発生した場合には、速やかに最良のバックアップ体制を構築する必要がありました。現場にかかるプレッシャーは相当なもので、まさに厳戒体制といった雰囲気の中、無事に大会期間を終えることができました。業務を通じて、この一瞬にすべてを賭けてきたアスリートたちが歓喜する姿を目にしたときには、思わず涙がこぼれました。世界が注目する一大イベントをネットワークエンジニアとして支えたことは、大きな経験になったと感じています。

2021年からは、グローバル統制を担当しています。国際海底ケーブル、グローバルネットワークサービスなどで大規模故障が起こった際に情報統制を行う業務です。世界中で発生する大規模故障の情報や幹部報告が必要となる国際海底ケーブルなどの重大故障の情報を、いち早く各フロントから収集・一元管理し、海外のNOCチームと連携して復旧対応・幹部向けの情報発信を行っています。さらに通常時には担当内のバックヤードとしてオペレーションの効率化、他部署との調整、新規案件のフロー整理など、オペレーションが滞りなく最適化されるよう調整業務を行っています。

その一方で、事業推進部のSDGs推進室でSDGsアクションプログラムも兼務しています。英語を生かして、ネパールやマラウイの社会課題の解決につながる活動を行い、日本のNPOと連携したオンライン授業による教育交流や、ソーシャルビジネスの推進に取り組んでいます。私自身、一領域を追及するスペシャリストというより、組織全体を見通して、幅広い活動に参加するジェネラリストが向いており、そのスキルを強化したいと考えています。

幅広い任務を経験し、<br>開花したジェネラリストの才

並列処理で武器を磨き、<br>自身と組織の未来につなぐ

並列処理で武器を磨き、
自身と組織の未来につなぐ

「未来ワーキング」については、発足時から注目しており、しばしばイベントに参加していました。長年、故障対応といった、どちらかというと受動的な対応を行う業務を担当してきましたが、能動的にアイデアを出し合って活動する未来ワーキングに参加したことで、新鮮な体験ができています。個性豊かなメンバーと活動するのは楽しいですし、コムエンジが生まれ変わるだろう未来にわくわくしています。現在、社内コミュニケーションや働き方改革を考えるサブグループで、コムエンジにしか実現できないサテライトオフィスづくりなどを検討しています。

最近、社内の兼業制度を活用して、「音楽家」としての活動も本格的に始動しました。もちろん、本業に影響が出ない範囲でチームの合意を得ることが前提ですが、いま一度音楽活動に注力できています。近々、音楽活動でタイを訪問する計画もあります。これをレアケースとせず、多様な人材が多様な働き方ができるよう、さらには個性と個性がシナジーとして還元されるような組織づくりや働き方改革に取り組んでいきたいと考えています。

現在、コムエンジ社員と音楽家の“二足のわらじ”に加えて、オーストラリアの大学院の通信制MBAコースを受講しており、あと1年で卒業できる見込みです。いろいろ並走して慌ただしい日々ですが、自分にしかない複数の武器や個性を尖らせて誰かの役に立つ人材に成長することを継続的な目標にしています。とはいえ、イメージした目標やゴールに、執着し過ぎないよう注意もしています。なぜなら、コロナ禍で露呈したように、意図せぬタイミングでたやすく世界はひっくり返るからです。ですから、座右の銘は“Live each day as if it were your last.”です。先の目標にこだわるより、いまを懸命に生きることで未来を積み上げていきたいと思っています。

OFF TIME
最近は専らMBAの参考書ばかりですが、日光浴しながら読書したり、音楽を聴いたりするのが好きです。英語の勉強を兼ねて原書を読むことも多いです。音楽家としては、活動の幅を広げるために楽器の練習はもちろん、コンテンツ配信にもトライしているところです。

佐橋 茂樹

PROFILE

佐橋 茂樹

2017年、NTTコムエンジニアリングに入社。グローバルシームレスフロント業務を経て、現在グローバル統制担当に加えてSDGs推進室でSDGsアクションプログラムを兼務。兼業で音楽家としての活動も始動させている。いまを懸命に生きることで、自身を磨き続け、誰かの役に立つ人材を目指している。

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