ドコモビジネス|NTTコム エンジニアリング

中山 聡

EXPERT

難しく考えずチャンスには貪欲に食らいつく
グローバルITを支えるキープレイヤーの信念

中山 聡

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  • 上司の荒療治が<br>IT業界で覚醒するきっかけに

    上司の荒療治が
    IT業界で覚醒するきっかけに

    子どものころからPCなどに興味があり、プログラミングの仕事に就きたいと思っていました。とはいえ、なにぶんIT分野の経験はありませんでしたので、最初はキャリアの足がかりとしてメーカーに入社し、サーバーやワークステーションの保守業務を担当しました。3年ほど経験を積んだころ、とあるNTTグループ会社を訪問する機会がありました。とても人を大事にする社風に感銘を受けていたところ、たまたま別のNTTグループで募集があり、応募したところ採用され、転職しました。会社からの派遣社員としてNTTコミュニケーションズの広域イーサネット、専用線サービスの運用業務に就きます。

    IT業界のキャリアが浅く、自信もなかったため、当初は上司の指示を待って仕事をこなしていたところ、それを見かねた上司の対応が私の意識を変えました。個社別網の保守体制を立ち上げることになり、プロジェクトリーダーの上司と一緒に携わることになったのですが、いきなり上司から「お前が考えていることは正しいから、自信をもってやってみろ」とリーダーの仕事を任せられたのです。かなりの無茶振りだと思いましたが、上司は重要な打ち合わせをいきなり欠席して、私が仕切らざるを得ない状況をつくるなど、かなり強引ではありますが、すべて私に託してくれたのです。

    プロジェクトは非常に短納期でしたので、率先して動いて保守チームの意見を取りまとめ、プロダクトチームや開通チームと連携を取り、何とか納期に間に合わせることができました。このプロジェクトで仕事に対する意識が変わりました。この経験が、いまでも仕事の進め方のベースになっています。

    30歳から本格的に学んだ英語が
    グローバルの道を開く

    もうひとつ、意識を変えた出来事があります。以前からプログラミングに必要な英語を勉強しようと思っていたのですが、つい先送りにしていました。30歳くらいのとき、バックパッカーとしてインドを訪れたときのことです。貧富の差が激しいインドでは、英語が話せる人は観光客相手の商売などで屋根付きの家に住み、話せない人は仕事が無くて路上生活していることを現地の方から伺い、カルチャーショックを受けました。程度の差はあれ、いずれ日本でも英語を使えるかどうかがキャリアの分岐点になるだろうという危機感を覚え、それがきっかけで、帰国後すぐに英語の勉強を始めました。

    独学で英語を勉強してから2年ほど経ったころ、英語を話せる人材を探していたTOCグローバル統制担当の課長から声がかかり、2011年にTOCグローバル統制担当に異動。オペレーションの統制や社内外への情報発信業務を担当します。もちろん、海外とのやりとりが多いため英語のスキルは必須でした。さらに2014年にはグローバルIP-VPNのオペレーション業務の移管も経験しました。オペレーション体制の立ち上げで、初の海外出張先がインドだったのも何かの縁かもしれません。

    長年、国内外の運用保守の現場で働いてきましたが、絶対に回線網を切らない、万一故障などで切れてもいち早く復旧するという責任感を持って仕事に臨んでいます。我々が関わっているのは、大規模故障などで回線が切れると、国家レベルの騒動になるような重要な回線です。「つながって当たり前」ですから、故障でお叱りを受けることがあっても、褒められることはまずありません。しかし、まれにお客さまなどから感謝の言葉をいただくことがあります。そのときは「この仕事をやっていて良かった」と、重要なITインフラを見守ることのやりがいを感じます。

    仕事に楽しさ、やりがいを感じ始めた矢先、派遣法が改正され、グループ会社間の派遣が禁止になりました。別のプロジェクトに異動するか、NTTコムエンジニアリング(以下、コムエンジ)に転職するかの選択を迫られ、このまま仕事を続けたいという思いから転職する道を選びました。

    他部署を巻き込むセッションで<br>新領域に挑戦する

    他部署を巻き込むセッションで
    新領域に挑戦する

    2021年より現職のITMCへ異動となり、国際専用線の保守を担当するチームの取りまとめをしています。国際専用線にはサービス運営を担当するチームが存在しておらず、ITMCが回線の運用保守に加え、新装置の導入やツール開発のプロジェクトマネジメントを担うため、業務は多岐にわたります。昨今のクラウドサービスの台頭により、今後、国際専用線の市場は縮小していくと考えられます。こうした潮流を受けて、サービス品質を落とさずに業務プロセスを効率化することが求められており、私のチームでもPower AutomateやPower BIなどを活用した自働化の取り組みを進めています。

    現在、チームはバックヤード3名、オペレーター18名で、中国、台湾、韓国、インド、バングラディッシュ、スリランカなど国際色豊かな顔ぶれです。日常的に英語が飛び交っているイメージですが、皆さん日本語が流暢ですので、チーム間の会話は基本的に日本語です。私はチームをまとめていて、現場の仕事は担当者に任せています。手取り足取り教えることはせずに、まずはやってもらって、後方支援で見守るようにしています。かつて上司から仕事を託された経験を、現場で実践しているわけです。

    とはいえ、チーム内で誰よりも専用線に詳しい自負はあります。長年、専用線の故障対応に携わってきて、原因特定のために装置の仕様書を隅々まで読み込んだ経験もあります。専用線に関する広範な知識があるため、メンバーが困ったらすぐにサポートできる自信もあります。ですから、メンバーに現場を託すことができるのです。

    5年ほど前より趣味でジャズギターを始め、最近では月に1度ほど、近所のバーでセッションに参加しています。場の雰囲気を察して前に出たり、後ろに引いたりするジャズのアドリブは、ビジネスのアサーション(相手に対して自己主張を押し付け過ぎず、かといって主張を我慢しない対人関係を円滑にするコミュニケーションスキル)に通じるところがあります。

    座右の銘は、かつて英語の勉強をしているときに出会ったスティーブ・ジョブズの「Stay foolish, stay hungry」です。常に貪欲な姿勢でどんどん挑戦すれば、おのずと道は開けるものなのではないかと思っています。今後も軸足は専用線に置きつつ、クラウドや5Gといったレイヤーの異なるチームとのセッションにも挑戦したいですね。コムエンジには、高いスキルを持った社員が多数在席しています。みんなを巻き込むことで、たとえば新規ビジネスなどの新しい挑戦を行い、形にしていくポテンシャルは十分にあると感じています。

    OFF TIME
    ジャズギターは、もっと上達したくて、最近、某有名ジャズギタリストの個人レッスンに通い始めました。また、セミアコの王道「ギブソンES-335」を購入し、音の美しさから弾くのが楽しくなり、ますます夢中になっています。ジャズギターに加えて、週末はサッカーやフットサルで汗を流しています。サッカーは神奈川県のシニアチームに所属しています。試合がないときは、近所のフットサル場で個人参加型のフットサルを楽しんでいます。

    中山 聡

    PROFILE

    中山 聡

    2014年にNTTコムエンジニアリングに入社。2021年より現職のITMCへ異動となり、国際色豊かなメンバーで構成される国際専用線のオペレーション担当。回線の運用保守に加え、新装置の導入やツール開発のプロジェクトマネジメントなど幅広い業務を担っている。常に貪欲に挑戦し続ける姿勢で、チームはもとより、コムエンジを新たなステージに引き上げる夢を抱く。

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