ドコモビジネス|NTTコム エンジニアリング

今井 弘幸

未来ワーキング

数字の説得力で白黒はっきり答えを出す
経理のリングで叩き上げた折れない闘魂

今井 弘幸

友人の起業を数字で支えたい思いから経理の世界へ

友人の起業を数字で支えたい思いから経理の世界へ

経理を志すきっかけは、高校時代にさかのぼります。仲のいい友人たちが口々に、将来は会社を立ち上げたいと言い出したのです。ちょうどベンチャー企業やスタートアップが注目され始めたころで、独立志向が芽生えたのでしょう。そんな友人たちと夢を語る中で、「もし誰かが起業したら、私が会計で経営の脇を固める」と約束しました。元々興味があったこともあり、大学は経営学部の会計学科で会計を専攻します。さらに税理士資格を取得するための勉強を始め、在学中に1科目、卒業後に1科目を取得しました。

税理士になるには2年以上の実務経験が必要です。そこで大学卒業後、NTTグループの間接業務を請け負う会社に入社し、NTTコミュニケーションズ(以下、NTT Com)の経理チームに配属されます。支払審査を2年ほど担当し、その後異動。支払審査のみならず、固定資産や契約書など経理全般の業務を経験し、満を持して一般の会計事務所に転職します。

会計事務所では会社の設立から清算まで幅広い業務に携わりました。小規模のお客さまが多かったため、近い距離感で仕事ができる反面、細かな伝票処理などを任せられることも多々ありました。お客さまと喜びを共有するやりがいは感じていたものの、あくまでもお客さまの会社なので自分の会社のような当事者になれないもどかしさも感じていました。さらにニュースで取り上げられるような、社会に影響を与える大企業の数字に関わりたいという思いが募っていきました。

とはいえ、規模が大き過ぎると部分的にしか関われません。適度な規模の会社を探していたところ、NTTコムエンジニアリング(以下、コムエンジ)を紹介されました。社員300名、売上200億円の規模を経理チーム4名で回している、まさに“ちょうどいい感じ”(笑)でしたので入社を決めました。

会社の成長を正しい数字で導いてきた矜持

憧れていた自社の数字を見る業務でしたが、当初は困惑することもありました。一部社員の経理に対する理解度が、予想以上に低かったのです。特に年配の社員は現金が動くタイミングで数字を把握している方が多く、その前後も重要なこと繰り返し説明するのですが、「俺は経理のためではなく、お客さまのために働いている」とお叱りを受けることもありました。それでも折れずに、会社として正しい決算・申告をしないと意味はない、皆さんの頑張りを正確な数字で表すためにお願いしていると話し、理解してもらうよう努めました。目上の社員に対して、一歩も引かずに深夜まで話し込んだこともあります(笑)。

そのような取り組みが実り、徐々にNTTグループの統一されたルールである基準会計方針が現場に浸透していきます。会計事務所時代、いろいろな経営者と関わってきた経験が生かせたのではと思っています。入社から約10年、伝票の起票や決算、確定申告までコムエンジの経理業務全般を経験し、そこからグループ会社に出向して再編4社と呼ばれるNTT持株会社、NTT東西、NTT Comの決算業務に携わり、社会に影響を与える企業の数字に関わるという夢がかないました。

再編4社の決算に関わり、有価証券報告書を作成したのは、とてもやりがいのある仕事でした。担当したのはNTT持株会社の数百ページからなる報告書で、その中の10ページに満たない量でしたが、NTT持株会社の決算に関わることは大きな喜びでした。サイトにアップされた報告書を初めて目にしたときの感動は、いまでも心に刻まれています。

現在はコムエンジに戻り、日々の経理から決算報告、税務申告、監査対応まで幅広い業務に携わっています。いまでは社員数2,000名にまで成長し、経理チームの人員も2倍に増員されました。“ちょうどいい感じ”を超えて大きくなりましたが、数字で会社の成長の軌跡を見てきた立場としては、非常にうれしく思います。「数字はうそをつかない」といいますが、数字こそが絶対的な真実であり、数字で白黒はっきりつけられることに、この仕事の醍醐味ややりがいがあると思っています。

会社の成長を正しい数字で導いてきた矜持

ストロングスタイルでコムエンジを勝利へと導く

ストロングスタイルでコムエンジを勝利へと導く

「未来ワーキング」のメンバーに選出されたことで、社内におけるコミュニケーションの幅は格段に広がりました。従来の業務では決算報告で経営陣と、経理で部門の総括担当と接する機会は多いのですが、現場でお客さまを相手に仕事をする社員との接点はほとんどありません。さまざまな部門からアサインされた未来ワーキングのメンバーたちと議論して感じたことは、みんな会社の未来を案じ、自分の進むべきビジョンをしっかり持っていることです。メンバー同士で熱い意見を交換するたびに、刺激をもらっています。

現在、コムエンジは変革の時期を迎えています。従来のNTT Comとの連携を深めながら、独自の看板を背負った新たなビジネス創出に挑戦する積極性が求められています。そんな背景から立ち上がった未来ワーキングですので、メンバーは口々に大きな夢を語ります。こういう仕事をして稼ぎたい、社会貢献したいといったアイデアが出るのですが、私の役割は数字を指標に突っ込みを入れること(笑)。その仕事は本当に身になるのか、ターゲットの市場規模はどうなのか、事業化できたとしても利益は出るのか、といった試算をするときに、経理知識が役立つと思っています。

現在従事している経理の仕事は、会社の「過去の数字」を切り取って正しくまとめるものです。今後は、会社の経営の指標となるような「未来の数字」をつくる仕事に関わっていきたいと考えています。もし未来ワーキングで新ビジネスが立ち上がることになったら、経理のノウハウを生かして後追いになりがちな会計処理や法制度対応などについての助言を行い、さまざまなリスク回避に貢献するつもりです。

ちなみに起業を志した高校時代の友人たちは、サラリーマンとしてそこそこの役職に就いており、しばらくは会社を立ち上げる気配はありません(笑)。それでもコムエンジであれ、友人が設立した会社であれ、将来的には「経営者を過去と未来の数字で支えるブレインとして支える仕事」をしていきたいと思っています。

正しい数字を正しいスケジュールでまとめる経理の仕事ですが、現場からの数字が上がってこない、または間違った数字が上がってくることがよくあります。この仕事を始めたころに感じたことは「案外、大人ってしっかりしてないんだな」でした(笑)。そこにストレスを抱えたこともありましたが、意識を変えて、このピンチはチャンスであり、楽しもうと考えるようになりました。私は生粋のプロレスファンなので、どんな悪手であってもすべて受けきって勝つストロングスタイルで仕事をしたいと思っています。幾多のピンチを乗り越え、観客席を沸かせ、最後にリングに立っているようなヒーローを目指したいですね(笑)。

OFF TIME
最近はなかなか足を運べない状況ですが、コロナ前は定期的にプロレス観戦をしていました。ひいきは新日本プロレスの内藤哲也選手、ベビーフェイスからヒールに転身して大ブレイクしたレスラーです。ちなみに決め台詞は「トランキーロ!あっせんなよ」です(笑)。

今井 弘幸

PROFILE

今井 弘幸

2007年にNTTコムエンジニアリングに入社。経理業務一筋の数字のプロフェッショナル。座右の銘は「ピンチはチャンス!」「とりあえず楽しむ!」。どんな状況であっても折れずに、ポジティブに仕事に取り組む姿勢の根底には熱いプロレス魂が流れているらしい。

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