ドコモビジネス|NTTコム エンジニアリング

高田 悟

ENGINEER

お客さま一人ひとりの立場で考え抜けば
必ずやサービスの満足度は最大化できる

高田 悟

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    SIの現場で得た“お客さまファースト”の信念

    中学生のころ、当時は高価だったPCを兄が持っており、ゲームなどで遊んでいるのを見て興味を持ちました。その姿を見た父が古いPCを入手してくれて、興味本位で触れるうちに、すっかりハマってしまいました。もともと学校の勉強がそこまで好きではなく、興味の赴くまま、楽しいことを学びたい思いから高校は情報処理科に進学します。

    高校ではCOBOLを使ったカリキュラムを中心に、商用システムの開発経験がある教師からプログラムの基礎をしっかり学びました。高校卒業後も専門学校でプログラムを学び、就活の時期を迎えたのですが、あいにく就職氷河期の真っ只中で、なかなかいい就職先が見つかりませんでした。そこで電子系の雑誌社と契約し、いったんライター修行をすることになりました。ソフトウェアの記事などを書いていたのですが、3年ほど続けてもあまり広がらなかったので、すっぱり諦めて次の道を模索しました。

    相変わらずの就職難だった一方、世の中はITバブルに沸いており、派遣社員ならば大手IT企業で働ける時代でした。そこで派遣社員として携帯電話の基地局向けシステムの開発現場で、開発者向けのサーバー管理業務を行うことになりました。いつかソフトウェア開発にシフトしたいという思いはあったのですが、道は開けてきませんでした。このまま続けてもキャリア、技術ともに発展はないと考え、5年ほどで転職を決意しました。

    次に働くことになった会社では、はじめはお客さま先のネットワーク監視業務を請け負うチームに配属になりました。ただ、どうしても開発の仕事がしたく、無理を言ってネットワークのSI業務を担当する派遣先へ異動させていただきました。そこでは主に裏方の設計、構築を中心に担当していたのですが、時々、営業担当とお客さまを訪問する機会がありました。

    お客さま先に訪問し、課題に耳を傾け、解決策を提案し、ときには叱られることもありました。いま振り返れば、常に“お客さま目線”で考えるという姿勢は、こうした機会、経験を経て学んだことだと思っています。その業務にやりがいを感じており、正社員になる話も持ち上がっていたのですが、事情があって8年ほど働いたところで次のステップに進むことにしました。

    20年のブランクを経てサービス開発を担当

    次の仕事先を探していたとき、目に留まったのがNTTコムエンジニアリング(以下、コムエンジ)の募集です。面接で話したこれまでのキャリアが評価され、採用に至りました。たまたま、前職での派遣先の上司と面接を担当した部長が顔見知りというご縁もありました。

    最初に配属されたのはネットワークサービスの検証を中心に担当する技術検証ユニットで、OCNで使用しているDPI装置(ネットワークを流れるデータ解析用装置)の検証業務に従事しました。そうした業務を続けていた中で、検証業務とはあまり関わりのないISPの卸業務に関する申し込み用APIGW開発の話が持ち上がりました。SI時代にも簡単なツール開発の経験はありましたが、APIなどには縁がなく、そんな中でAPIGWのコーディングを担当することになりました。

    いろいろと悩むことも、壁にぶつかることもありましたが、APIGWの開発は無事完了し、この件が評価されたのでしょうか、2年ほど経過したころ、APIGWの開発案件を担当されていたNTTコミュニケーションズ(以下、NTT Com)の担当者から新しいサービスの開発のお話をいただきました。

    開発を担当することになったのは、ギャランティ(帯域確保)型のインターネット接続サービス「Super OCN Flexible Connect」のSDP(サービスデリバリープラットフォーム)です。APIのインアウトといった基本設計はNTT Com側が担当し、私はプログラミング、データベース設計といった詳細設計を担当しました。本格的にプログラムに取り組むのは専門学校以来ほぼ20年ぶりで、開発に使用するPythonには触れたこともありませんでした。そんな中でも、学生時代に学んだプログラムの基礎は活かせるもので、なんとか開発業務にアジャストできたと思います。

    開発当初はNTT Comの担当者2名と私の3人体制で、あれこれ悩みつつ、議論を重ね、各所との調整を図りながら進めていきました。お客さまがオンデマンドで回線の申し込みや帯域の変更などができる新しい構造のサービスだったため、試行錯誤が続き、ようやく動かせるレベルになるまでに半年、完成までに2年ほどかかりました。

    すでにサービスの提供は始まっていますが、まだ道半ばです。現在はお客さまからのご意見、ご要望を受けて改善を行い、より便利なサービスに仕上げていく段階です。開発担当内ではさまざまな機能追加案が出ており、より多くのお客さまに喜んでいただけるサービスに進化させていきたいと考えています。日々の業務にやりがいを感じていますが、達成感を味わえるのはもう少し先かもしれません。

    SIで叩き上げた顧客目線を持つ“サービス開発のスペシャリスト”

    SIで叩き上げた顧客目線を持つ“サービス開発のスペシャリスト”

    直近の取り組みとしては、回線開通工事などで、書面での煩雑なお申し込み手続きが残っているため、その部分のAPI提供を進めています。そのほかにもいろいろな開発が進められており、お客さまにより快適に、簡単にサービスをご利用いただくため、ユーザビリティの向上を図っています。

    サービス開発でいちばん役に立っているのは、8年間のSI業務でさまざまなお客さまとお仕事をさせていただき、そこで得ることができた経験だと思います。多くのお客さまを抱えるサービスを開発するエンジニアと、個別のお客さまに関わるSIとでは目線が違う部分があります。前者はサービスを利用するお客さますべてを包括的に見るのに対して、SIは個々のお客さまのご事情を見ていきます。どちらの視点もお客さまにご満足いただくためには重要なものですが、OCNというネットワークサービスの中で、サービスとしての視点だけではなく、個別のお客さまの視点で課題を想定し、その上でサービスを設計、改善できることが、私の一番の強みではないかと感じています

    昨今、高校生のなりたい職業の上位に、エンジニアやプログラマーがあるようですが、おそらくGAFAやベンチャーのようなイメージがあるのかと思います。そうした中で、NTTグループはそのイメージからはやや遠い職場のように思われがちですが、実際は違います。私の所属するチームでもアジャイル開発を取り入れていますし、多くのチームが今の私たちのチームより先進的な技術、手法をどんどん取り入れています。また、立場や役職に関係なく、自由に発言し活発な意見交換ができる環境作りも進んでいます。

    こうした営みが広がる中で、私はエンジニアとして何歳まで第一線にとどまれるかを常に自問しています。自分の能力が必要とされ、技術で現場を支えられる限りは、エンジニアを続けていきたいという思いはあります。だた、たとえ手を動かすエンジニアでなくとも、若い人たちがオープンな議論を通して開発に打ち込める環境を作る、そういう立場でもいいのです。お客さまから対価をいただき、ご利用いただくサービスを、お客さまに最大限に満足していただける形でお届けする、そんなもの作りの現場に生涯居続けることが私の夢です。

    OFF TIME

    基本的に無趣味なので、ほんやりしていると、休日でも仕事のことを考えていることが多いですね。技術的に検証したいことを自宅サーバーで確認するなど、常にお客さまに役立つ何かを作るための準備をしている感じです。好きでやっていることなので、業務とはとらえていません(笑)。

    高田 悟

    PROFILE

    高田 悟

    高田 悟(たかだ さとる)/サービス開発のスペシャリスト
    2015年、NTTコムエンジニアリングに入社。ネットワークの技術検証ユニットを経て、現職のサービス開発の詳細設計に携わる。SIの現場で培った“お客さまファースト”の信念を貫き、お客さま目線からのサービス開発にあたっている。生涯現役を標榜するサービス開発のスペシャリストだ。

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