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こころウォッチ ~①

エンジニア

2025.02.21

こころウォッチ ~①

Writer

クラウド・アプリケーション&ボイス部

横畠 誠也

リモートワークの世界的な広がり

2020年から始まった新型コロナウイルス感染症を契機として、多くの会社でリモートワークが推進されています。

NTTグループでも、日本全国どこからでもリモートワークで働くことを可能とする制度(リモートスタンダード)※1が
導入され、場所を意識せず働くことが広がりをみせています。

※1 https://group.ntt/jp/newsrelease/2022/06/24/220624a.html

働く人のメンタルヘルスケアの必要性

当社でもリモートワークは定着を見せていますが、一方、メンタルヘルス不調の新規発症件数が
増加傾向との声があり、リモートワークが定着した2024年現在でも、この問題の解消が大きな課題となっています。

その中でメンタルヘルスケアの必要性は益々高まっており、
我々は「ストレスを定量化できるようにならないか?」という点に着目し調査をはじめました。

どのようにすれば手軽に測定できるようになるか?

世の中には村田製作所の「疲労ストレス計※2」 など、専用のデバイスを利用したストレス測定機械がありますが、
体調と連動する精度が確かめられている一方、一人ひとりに専用の機械を配るのは現実的ではなく
また、費用もかかってしまいます。

リモートワークで働く人たちが、どのようにすればストレス値を手軽に測定できるようになるか?
そこから考えをスタートさせ、検討を行いました。

検討を行う中で、Webカメラにより心拍数を測定できるアプリを見つけました。
このアプリでは肌の色の微妙な変化により、心拍値を推定できる技術を利用しています。
この技術はrPPGと呼ばれております。

我々は、このアプリを機能拡張してストレス値を計算できないかと発案し、
ストレス値として「LF/HF」と「SDNN」を計算しました。
「LF/HF」は自律神経の交感神経と副交感神経のバランス、「SDNN」は自律神経の交感神経と副交感神経の
トータルパワーを指します。

我々はこの開発したアプリを『こころウォッチ』と名付けました。

※2 https://medical.murata.com/ja-jp/products/fatigue

 

『こころウォッチ』は以下画像のように、パソコンのWebカメラによって測定を行うことができ、
ブラウザにて1分間Webカメラによって顔を撮影することでストレス値を
測定することが可能になりました。

次回、いよいよ社内トライアル挑戦へ!

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