ドコモビジネス|NTTコム エンジニアリング

豊澤 絵里子

未来ワーキング

道のりに試練が多いほど頂からの景色は美しい
独自のサービス創出でコムエンジを革新する

豊澤 絵里子

新しいモノを打ち出し続けて新天地にたどり着く

新しいモノを打ち出し続けて新天地にたどり着く

高校から大学に進学する2000年前後は、携帯電話のサービスが目覚ましく進化してきたころでした。メールやWebの閲覧ができるドコモの「iモード」をはじめとする、新たなコミュニケーションのスタイルを目の当たりにして、自然と通信の世界に興味を持つようになりました。もともと文系より理系の方が得意だったこともあり、大学では通信に関わりの深い電気工学を専攻しました。

通信への興味がきっかけで進学したものの、当時は何がなんでも通信系の仕事に就きたいとまでは思っていませんでした。それでも就職活動でさまざまな会社説明会に足を運ぶ中、やはり通信系の企業が目に入ってきます。このとき、はじめてNTTグループにいろいろな会社があることを知り、たまたまNTTコミュニケーションズ(以下、NTT Com)の会社説明会でお話を伺った若手社員の方の印象がとても良くて、このような人と一緒に働きたいと思い、NTT Comに入社しました。

入社後、最初に配属されたのは、インフラネットワークの設計・構築を行う部署でした。縁とは不思議なもので、そこに一緒に働きたいと感じた先輩が在籍されていたのです。同じ職場になって、やはり活躍されている方なんだなと納得しました。この部署を含め、これまで技術系の部署をいくつか経験しましたが、エンジニアとしてバリバリ働いてきたたわけではありません。どちらかというと、新しいサービスを創出する、新たな施策を推進するといった、“ゼロからイチを生み出す”ようなチャレンジングな取り組みを続けてきました。

ある日、以前にクラウドサービスの構築を担当していた時の部署の上司から「ぜひ、また一緒にチャレンジングな仕事をしよう」と誘われます。その部署は、2014年の組織再編でNTT ComからNTTコムエンジニアリング(以下、コムエンジ)に業務が完全移管されていたことから、2017年よりコムエンジで仕事をすることになりました。会社は移ったものの、メンバーの多くは顔見知りです。不安はなく、大きな期待とともに新天地に出向きました。

“ゼロからイチの業務拡大”に向け社内コミュニティを立ち上げる

何しろ上司は大のチャレンジ好きですので、「せっかくコムエンジに来たのだから、これまでにない新たな施策を打ち出してほしい」と発破をかけられ、最初に取り組んだのがGoogle Workspaceの導入を中心とした働き方改革です。当時、かつての同僚が転職したGoogleのカルチャーに感銘を受けていました。「単に新しいツールを導入するだけでは働き方は変わらない、意識改革こそが重要」というコンセプトにもとづき、まずは私たちのチーム内から業務プロセスの見直し、チームビルディングなどを推進していきます。

1年ほど、チーム内で練り上げた働き方モデルを全社に広げる取り組みを続けましたが、時期尚早だったのかもしれません。特にNTTグループの堅牢なセキュリティポリシーの壁は厚く、全社導入に踏み切る決め手に欠けたことで棚上げになりました。自身の力不足を感じながらも、この経験はチームの働き方や意識に大きな変化をもたらし、何より自律性が強化されたと感じました。その後、AIの技術開発支援などの新施策が続々と立ち上がるなど、チーム内の意欲的なチャレンジに拍車がかかりました。

今年の4月からは、新領域、未来領域を手がけるメンバーで構成された「未来領域ビジネス共創プロジェクト」という組織に所属しています。正直、現在は「これだ!」というものがつかめているわけではなく、日々生みの苦しみの連続です。それでも、果敢に挑戦していることを応援してくれる方は多いので、少しでも早く期待に応えたいと考えています。

通常の業務と並行して、5人ほどのメンバーで「てらこや」という人材育成コミュニティを立ち上げました。もともと新領域のビジネス拡大のために社内の有志を募りたいと考えていたのですが、なかなか希望者が集まりません。そこで、社内の人材に成長のきっかけをつかんでもらい、将来につながるスキルを身につける場として発足したコミュニティです。現在、英会話やプログラミングといった勉強会、さまざまな業界で知られている社員を呼んでの講演会などを開催しています。発足から半年ほどなのですが、すでに100人以上のメンバーが参加するまでに拡大し、この取り組みで社内表彰をいただきました。

“ゼロからイチの業務拡大”に向け社内コミュニティを立ち上げる

新たなビジネス創出、才能の開花で強靭な組織をつくる

新たなビジネス創出、才能の開花で強靭な組織をつくる

会社や自身の未来を社員発信で考える「未来ワーキング」にアサインされた理由は、社員の成長の場である「てらこや」のコンセプトが相通じていたからだと考えています。未来ワーキングに参加してコムエンジの業務領域の広さ、そして圧倒的な社員の多様性に驚きました。NTT Comは私を含め似たような経歴の社員が多いですが、コムエンジはさまざまな業界から転身してきた社員が多いのです。色とりどりの前職から構成される個性や考え方がぶつかりあって、思いもよらないアイデアが生まれてくる環境はとても刺激的です。

未来ワーキングでは、DXに関わるサブワーキングに参加しています。これは社内に蓄積されている膨大な業務のデータを統合・活用して業務改善や新たなビジネスの創出につなげる取り組みです。実は私の所属する部署の業務と非常に似通っているため、通常業務と未来ワーキングの境界線はさほどありません(笑)。未来ワーキングで議論したことが業務のアイデアになり、逆に業務の情報やノウハウを未来ワーキングに展開することもあります。直近の目標は、遅くとも3年後にはコムエンジ独自のサービスを世に送り出すこと。そのサービスが、いずれは社会課題を解決する取り組みにつながればいいなと思っています。

もうひとつ「てらこや」の運営で楽しさを感じた、人の成長に関わることもライフワークにしたいと考えています。これまで目立たなかった人が、出会いやスキル習得を境に急成長する姿を目にするのは非常に面白く、サポートする喜びもあります。仕事を続ける限り、成長を後押しすることに関わっていきたいですね。もちろん私自身の成長も含めてですが。

座右の銘は「仕事の結果は能力×考え方×情熱」という稲盛和夫さんの言葉です。仕事は能力だけでは回らなくて、考え方を変える、情熱を持ち続けることで回るようになる。かつて仕事で煮詰まっていたころ、この言葉に出会い肩の荷が下りました。自分の能力不足を気にしても仕方がない、できることを考えて、精一杯やりきることを心掛けて仕事をしています。“ゼロからイチを生み出すこと”に悪戦苦闘し、ときにはくじけそうになることもあります。それでも趣味の登山同様、道のりが険しいほど、登り詰めた頂上からの景色は美しいと信じて歩みを進めています。

OFF TIME
苦難の道のりを経て頂上を目指し、達成感が得られる登山が趣味です。仕事で行き詰っていても、北アルプスの山々などに登り、自然に触れるとリフレッシュできます。いまの仕事を続けながら、将来的には穂高岳の麓でカフェを経営して、のんびり自然に囲まれて暮らすのもいいなあなどと夢見ています。

豊澤 絵里子

PROFILE

豊澤 絵里子

2004年、NTTコミュニケーションズに入社。インフラネットワーク、クラウドサービスの設計・構築などの部署を経て、現在はサービス創出といった新規ビジネス検討を担うチームに所属している。本来業務に加え、社内のイノベーションを加速する人材育成コミュニティ「てらこや」を運営する、生粋のチャレンジャーである。

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