ドコモビジネス|NTTドコモビジネスエンジニアリング

津久井 邦彦

GLOBAL

留学と美容業界で培ったコミュニケーション力
世界をつなぎ続ける裏方が宇宙開発に馳せる夢

津久井 邦彦

多様なキャリアを経て未知のIT業界へ飛び込む

多様なキャリアを経て未知のIT業界へ飛び込む

長野県で生まれ栃木県で育ち、高校卒業後に上京して米国の大学の日本校に進学しました。もともと英語が好きで、そこで勉強すれば留学のチャンスがあるというのが進学の理由でした。志望がかなって転入することができ、カリフォルニアのコミュニティカレッジで学びました。卒業後は、英語のスキルを生かして2年ほど現地の日系企業で働いてお金を貯め、美容学校に入学しそこでネイルの技術を学び、日本に帰ってきました。

帰国後は美容室に就職し、働きながら美容師の資格を取るために通信制の美容学校で学びました。美容室には3年ほど勤めたのですが、不意に体調を崩して仕事が続けられなくなりました。楽しい職場でしたが、ドクターストップがかかったため、美容師としてのキャリアを断念しました。

その後は編集の仕事に興味があったこともあり、派遣社員として印刷会社に入社しましたが、その後すぐにNTTグループで働くことが決まり、IP電話のマニュアル制作部門で働くことになりました。IP電話を便利に使ってもらうために、分かりやすい表現にこだわり、ときにはお客さまを訪ねて簡単なインタビューもしました。主な担当は進行管理でしたが、楽しく充実した毎日でしたね。

ところが、メディアの主流が印刷物からWebなどのデジタルに急速にシフトし、マニュアル制作の業務がどんどん縮退し始めたのです。将来を懸念し始めたときに、NTTコム エンジニアリング(以下、コムエンジ)を知り、当時、結婚して子どもができたタイミングだったこともあり、入社を決意します。アメリカ留学や美容業界で働いていたころには想像もしなかった、ITの世界に足を踏み入れることになったのです。

専門知識と英語力で営業担当を支援する

コムエンジ入社後は、国内ネットワーク部門のサービス提案支援を担当します。その後、新たにグローバルVPN部門の立ち上げが決まり、異動することになります。おそらく英語のスキルを期待されてのアサインだったと思いますが、ITの世界は未経験で分からないことばかりでしたので、必死に勉強しました。留学や美容室で培ったコミュニケーションスキルを駆使して、同僚や先輩をつかまえては、質問攻めにしていました(笑)。ずいぶんご迷惑をおかけしたかと思いますが、皆さん親切に応対してくれて、おかげで業務の知識を身に付けることができました。

グローバルVPNサービスの販売支援の業務にも慣れてきたとき、上司からある話を持ち掛けられました。それはオリンピック委員会にNTTコミュニケーションズのCDN(Contents Delivery Network)を提供することになったため、CDNサービスの運用を統括するサービスマネージャーを担当してほしいというものでした。面白そうな仕事でしたので、二つ返事で異動を承諾しました。その仕事でいちばん印象に残っているのは、各国から東京に招集されたオリンピック委員会のスタッフに対してCDNサービスの勉強会を実施したことです。昔取った杵柄で、数十ページものマニュアルを制作し、それに沿って英語でサービスの説明をしました。しかしスタッフは国籍のみならず、ITリテラシーも異なります。すべてのスタッフに理解してもらうにはどうすればいいかを考えて進行できたことは、いまでも記憶に残っています。

その後、国際専用線部門に異動となり、今日に至ります。現在の業務内容は国際専用線の販売支援担当です。主な業務は、縁の下で営業担当の提案を取りまとめる裏方のような役割です。NTTグループには無数のサービスがあるため、すべてを理解するのは至難の業です。そこで営業担当に同行して技術的な情報のフォローをしたり、会議に参加して、英語が苦手な営業担当のサポートをしたり、契約を締結するための見積額を見定めたりという、多様な仕事を担当しています。その際に重要になるのが、やはりコミュニケーションスキルで、美容室時代の接客経験などが役立っていると思います。

グローバルネットワークの業務では、英語のスキルがあるに越したことはないです。しかし、現地法人のお客さまとのやりとりは、ほぼメールやチャットのテキストベースのため、翻訳ツールなどを駆使すればすぐに対応できるでしょう。英語が障壁になり、仕事ができないことはありません。思い切って新しい一歩を踏み出せれば、きっとうまくいくと思います。

いつかコムエンジで宇宙産業を立ち上げたい

いつかコムエンジで宇宙産業を立ち上げたい

さらに、コムエンジはITに関する豊富な技術や情報を保有するNTTグループであるため、国家レベルの案件に関わることも少なくありません。国を支える重要インフラの大規模なプロジェクトを担うチャンスもあります。責任は重く、プレッシャーが大きい反面、やりがいを感じられる仕事が多いと思います。言い換えるなら、大きな夢を抱きやすい環境ともいえるでしょう。私の夢は国と国をつなぐグローバルネットワークの現場で得た経験を生かし、いつかコムエンジ内に宇宙産業に関する事業部をつくり、日本の民間企業の宇宙進出の手助けをすることです。現在は市場動向を調査し、将来的に収益につながるビジネスモデルを模索しているところです。

座右の銘は「為せば成る」と「七転八起」です。私がこれまでの人生で学んだことは、最初の一歩を踏み出す勇気があれば人生はなんとかなるということです。そして、諦めることなく続けていけば道は開かれるというものです。ときには転ぶこともありますが、起き上がってまわりを見てみることで、別の新しいアイデアがひらめいたり、来た道が正しいと再確認できたりするでしょう。こうした姿勢で日々を過ごすことで、自然とまわりが助けてくれるようになります。米国への留学、美容業界への就職、そしてIT業界に飛び込んで東京オリンピックに関わり、グローバルネットワークの現場でいろいろな業務に携われたのは、ひとえに私のまわりにいる人々のおかげだと思っています。

津久井 邦彦

PROFILE

津久井 邦彦

高校卒業後、米国の大学の日本校への進学を経て渡米。カリフォルニアのコミュニティカレッジ、美容学校を卒業して帰国後、美容室や印刷会社の編集スタッフなどを経験し、コムエンジに入社。現在は国際専用線の販売支援として、営業担当を技術面や英語面でサポートしている。夢は宇宙産業への参画。

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